食前酒にワインを


[食前酒とは]
レストランに行ってテーブルにつくと、まず
「お食事の前に何かお飲み物はいかがですか」と
尋ねられることが多い。

食事の前に酒を飲むのは古代ローマ時代からある習慣で、
適度に胃を刺激し、食欲を増進させる効果がある。
フランス語で食前酒を意味するアペリティフ
(aperitif)も、やはり「食欲増進」という意味である。

食前酒に難しいルールはない。
何を飲もうと自由である。
しかしあまりアルコール度が高い酒では
食事の前から酔ってしまうし、また甘すぎるものは
糖分が口の中に残って食欲をそそらない。

アルコール度が比較的低く、適度な酸味と
苦みがある辛口、これが食前酒には最適である。

[食前酒に適したワイン]
一般的に好まれるのは、フオーテイファイド・ワインの
シェリーやポートの辛口タイプ、またヴェルモットなどの
フレーヴァード・ワイン、天然甘口ワインの中でも
酸味がありさっぱりした味わいのものなどである。

辛口の軽い白ワインや、ブリュット(辛口)のシャンパンも最適。

またカクテルでは、白ワインベースのキール、
スパークリング・ワインベースのキール・ロワイヤルなどが
ポピュラーである。

食後酒にワインを


食後酒はフランス語でデイジェスティフ
(digestif)。消化促進という意味である。

食後酒には胃の中にたまった脂肪分の分解を早め、
もたれた胃をスッキリさせる効果があるので、
アルコール度の高い酒を生で飲むのが基本である。

ぶどうの蒸溜酒であるブランデーが最も適している。

アルコール度の高い酒が苦手なら、ブランデーより
ややアルコール度の低い甘口の白ワインがよい。

またシェリーやポートの甘口タイプ、天然甘口ワインの中でも
さらに甘みが際立ったものなども食後酒に向いている。

とりわけ年代物の貴腐ワインや、いわゆるヴィンテージ・
ポートなどは、高価なブランデーに負けない贅沢な食後酒である。

シャンパンをもっと身近に


シャンパンはクリスマスや誕生日など、
何か祝い事があったときに飲むもの、というイメージが
強いが、ここ数年それもずいぶん変わってきたようだ。
いろいろなシーンでシャンパンが飲まれるようになり、
ぐっと身近な存在になってきた感がある。

実はシャンパンほどあらゆるシチュエーションに
対応できるワインはないのである。

特に極辛口に仕上げた「ブリュット」は、どんな料理にも
よく合う優れものである。

食前酒から食後酒まで一本のワインで通すなら、
シャンパンを選べばまず間違いはない。

また食中酒だけをシャンパンにする場合は、
食前酒にはカシスのリキュールとシャンパンを合わせた
カクテル「キール・ロワイヤル」が、
また食後酒にはアルコール度の高いハーブのリキュール
(たとえば「ベネディクティンDOM」)
をシャンパンで割ったカクテルなどがおすすめである。

ティータイムにもワインを



ケーキには紅茶かコーヒー、と決めつけないで、
たまにはワインを合わせてみるのも粋なスタイル。

たとえばクッキーやビスケット、パウンドケーキなどには、
ナッテイフレーヴァーのドライシェリーや、
やや甘口のシェリーがよく合う。

また、ドゥミ・セック(甘口)のシャンパンや
ミュスカなどのほんのり甘い白ワインは、
ケーキをさらにおいしくしてくれる。

左党と甘党は相容れないわけではなく、
甘いものにもワインはよく合う。

とりわけシャンパンやシェリーは、
甘い・辛いを問わないオールマイティの酒といえる。

幕間にワイングラスを


欧米の伝統ある劇場では、クラシックの音楽会や
オペラが上演される際、観客のドレスコードはフォーマルが常識
(ツーリストや学生の入場を認めている階上の立ち見席は別)。

そんなシチュエーションでは、開宴前や幕間に、
細いフルートグラスでシャンパンやキール・ロワイヤルを
飲む姿がよくみられる。

同じシーンでも、日本の場合は残念ながら、
まだサンドウィッチに炭酸飲料という
パターンが主流である。
しかしサンドウィッチをカナッペに、
炭酸飲料をシャンパンに、そろそろ
持ち替えてみてはどうだろう。

幕間のひとときがぐっとおしゃれになるはずだ。

ギャラリーのオープニングセレモニーや
各種のレセプションでも同じこと。
華やかさを演出してくれるのは断然シャンパンである。

アペリティフ・パーティのすすめ



欧米人は友人などを自宅に誘うとき、よく
「食前酒を飲みにきませんか?」という言い方をする。

食事の招待だろうと思って出向くと、
これが本当に食前酒しか出てこない。
あとはクラッカーやチップスなどの簡単なおつまみ程度。

こうしたアペリティフ・パーティは
おしゃべりがはずむと数時間ということもあるが
たいていは小一時間程度でお開きになるから
招くほうも招かれるほうもいたって気軽。

是非真似してみたい習慣である。

飲み物はなんでもいいのだが、
やはりワイン系統がエレガント。
シャンパンなら最高のもてなしとなる。
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